TEAM TSUNAGUTE
EPISODE.004
株式会社ツカサ
telesa-delivery 2019.04導入 telesa-reserve 2019.09導入

- 目次 -「出過ぎた杭でありたい」企業紹介 ー株式会社ツカサー付加価値としてのデジタル導入サービス導入の経緯RECOMMENDED

「出過ぎた杭でありたい」

遠方に富士の高嶺を見上ぐる絶景地として駿河湾沿岸部は、焼津港をはじめとした国内漁業の拠点であると同時に、浜松・掛川・静岡・富士・沼津・三島を擁する東海工業地域の名で知られる、自動車関連や電子部品の工場が密集する日本有数の工業地帯でもある。

こうした特殊な環境下ゆえに、陸路の主幹である東名高速道路を挟んだ東西は、物流激戦区と呼んで差し支えないくらい数多くの運輸送会社が集まっている。

「よく出る杭は打たれるといいますが、この辺りでも、超がつくほど『出過ぎた杭』だったと思います」

株式会社ツカサ 代表取締役社長 小泉禎剛社長

そんな地域の一角にあって、自らの業績を振り返りながらそう切り出したのは、静岡県磐田市で総合物流業を中心に多角的な物流ビジネスを展開する、株式会社ツカサの小泉禎剛代表だ。株式会社ツカサは、M&Aによる柔軟な経営術と事業戦略を武器に、将来にはAIを活用した業務改善やビッグデータの運用など物流独自のIT構想にも視野を広げている。

企業紹介 ー株式会社ツカサー

毎年12月、清水寺の舞台にて催行される「今年の漢字」を揮毫している
清水寺の森清範貫主による貴重な「司」の書。

ツカサは、静岡県磐田市を拠点に、地域由来の自動車や重量物運搬に関わる倉庫事業をはじめ、現在では食品や飲料品・日用雑貨の梱包・運送まで、名実ともに「総合物流」を展開させながら、破竹の勢いで成長を続けてきた。現在は福岡をはじめ、中国杭州にもネットワークを持つ。

主に工業製品の製造が主力だったこの一帯で、自動車部品や重量物を中心に運輸送を営んできた小泉代表だが、ある大手医療メーカーの依頼で、現在主力事業にもなっている食品・飲料品を中心としたサプライチェーンの一旦を担うこととなる。

当時のことについて、小泉代表は以下のように話してくれた。
「今後の人口構成を鑑みると、タイムリーな医薬輸送が必須になると考えています。共働きも増え、子育て世代のもとにいつでも処方箋が届き、過疎地域の高齢者や、薬を受け取ることができない身体の不自由な方のもとに医薬品を届けることができるような、人の健康、幸せに使命を持った輸送を目標にしています」

こうした小泉代表の経営哲学のもと、TSUNAGUTEのサービス導入も進められた経緯がある。

「自分はこれからも出る杭でいいんです。メーカーも卸も流通も、みな同じ旗印を掲げてやっていきたいと思っています」(小泉)

付加価値としてのデジタル導入

デジタル化に遅れをとる物流業界の中にあって、ツカサは早くから様々なアプローチを試みてきた。本社エントランスの壁に連結された大型モニターでは、各営業所と連携可能なオンライン会議システムが休みなく稼働しており、コロナ禍においても、離れた現場のトラブルにいち早く対応することができる。

こうしたアプローチは、取引を続けてきた大手医療メーカーの導入事例を参考に行っている。最先端のシステムを取り入れているパートナーと同様のシステム導入を進め共通言語を増やしていくことで、パートナーとの信頼関係をより強いものにしていく試みだ。

デジタル化が企業にとって今後どういう意味を持つか、という問いに対し「それら(最新のデジタル技術やツールの導入)はツカサにとってはすべて付加価値になる」と答える小泉代表ならではの発想だ。

一方では、こうした本格的なオンライン会議システムの導入によって、運用面でも従業員同士のコンセンサスが求められる。

ツカサでは、こうしたITツール導入の必要に備え、IT推進課という部署を設け、可能な限り迅速に対応できるようにしてきた。

また、社内に在籍する現場のドライバーがデジタル化する社会でも円滑にコミュニケーションができるように試験的に社内SNSの導入も行った。担当したのは、異業種でマーケティング経験のある総務部部長の山下麻衣さんだ。

メンテナンスの行き届いた車体にツカサのシンボルカラーがまぶしい。

「ドライバーさんたちも私生活でスマートフォンやアプリを無意識的に使用していても、業務過程での活用には抵抗感を感じる方も少なくないようでした。ハードルがいかに低くなったとはいえ、これまでの仕事でなかったことを取り入れるにはもうすこし時間がかかりそうです」(山下)

アフターコロナの逆境におかれてなお、こうしたデジタルツールを意識的に活用することで、コロナ禍以前より顔の見える仕事が可能になったという企業も少なくない。

総務部部長として、経理課とデジタル推進課も兼任している山下麻衣さん(左)

本日は、TSUNAGUTE製品を倉庫立ち上げから導入しているという福岡の倉庫での運用を一例に、サービスの運用状況を伺った。

サービス導入の経緯

ー導入前はどのような課題がありましたか? ー

「入庫車両の待機時間の是正を目的に導入を決めました。それまでは、順番の飛び越し、ドライバーと連絡が付かないなどを理由に入庫受付順に荷物が下せないケースがありました」

ー導入の経緯と決め手をお教えくださいー

「新倉庫の竣工を控えていた時期に、入庫台数が増加することが予想されました。待機スペースの問題もあり、明確な入庫プログラムが必要だと判断し、枠組み設定から呼び出し機能も備わっているTSUNAGUTE製品に魅力を感じ、選びました。

また荷主への呼びかけも功を奏し、現在では予約率95%と浸透具合も良好です。予約した時間より前に入場し荷物を下すという健全な入荷の流れが確立できているように思います。運送会社とのトラブルもなく、平均待機時間も、繁忙期に約3時間程度かかっていたものが、1時間以内に作業を完了できています」

ー他にどのようなデジタル化を進めていますか? また弊社製品のほかに、どのようなサービスに関心をもっていらっしゃいますか?ー

「作業効率を上げるため、タブレット端末の導入で事務所まで移動しなくても各セクションで必要データ(在庫や出荷先など)を確認できるシステムを導入済です。

関心で言うと、AIの導入によって日々の業務データを蓄積させることで大まかな物量の予測ができ、必要人員などを事前に想定できるシステムには興味があります」

ー 今後TSUNAGUTEに何を期待しますか? ー

「TSUNAGUTEの入荷受付システムを弊社納品先へも導入する営業をしていただき、待機時間の長い納品先での物流環境の改善を、ぜひ進めていただきたいですね」

TEAM TSUNAGUTE
EPISODE.004
株式会社ツカサ
一般輸送・倉庫・重量運搬などのロジスティック事業を中心に、近年は海外における事業展開、デジタル化による新規・既存ビジネスの効率化など、総合物流会社として最新の経営スキルを活用したM&Aやコンサルティングと併せて積極的に行う。 https://www.tsukasa-log.co.jp/
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